ノンフィクション・ステージ
地獄のディッセンバー(12月)―哀しみの南京―
プロローグ ・ 2幕11章 ・ エピローグ

 戦争の加害の罪..
「戦後.私の家族の中にあった闇―戦争の加害の罪―への私達自身の告白であり懺悔なのです」

本多勝一(ジャーナリスト)
舞台化するのに最も難しい題材「南京大虐殺」を、かくの如き.みごとに創りあげたことに驚いた。
全国、海外での公演成功を心より祈ります。

この舞台は、実話です


協力・推薦 吉田 裕 (一橋大学教授) 笠原十九司 (都留文科大学教授)
IMAGINE21 渡辺義治 横井量子 作・構成・演出・美術・出演



2012年1月27日(金)
開演18:45 (開場18:15)
ムーヴ町屋
地下鉄千代田線町屋0番出口徒歩1分
京成線町屋駅徒歩1分/都電町屋駅徒歩1分
HP -> 地図 ->
2012年1月30日(月)
開演18:45 (開場18:15)
ティアラこうとう小ホール
(江東公会堂) 03-3635-5500
地下鉄都営新宿線住吉駅A4出口徒歩4分
JR総武線錦糸町駅南口よりタクシーで7分
HP -> 地図 ->
大人一般3000円/大学生1000円/中高生500円/小学生以下(無料)
(当日500円増し)
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告白 渡辺義治(よしじ)

 私は1947年に生まれた。父は、職業軍人として中国人を殺し、そして父達、関東軍将校と家族達は同胞の日本人を中国に置きざりにして帰国した。この事実を兄から聞いたのが1991年…すぐに、嫌がる妻を連れて中国東北部「旧満州」へ飛んで行った。中国人の「生首」を、持って笑っている…軍人の写真を見た。『あんた達は日本人だろ。ここから大勢の中国人が「731部隊」や「日本」に連れて行かれ、今だに帰ってこない。日本人としてどう思う?』と、夜行列車のコックさんに問われた。
 「C級戦犯」だったと聞かされていた父のその罪の中に、まさに私は、今も父の罪と共に生きている…いや、生かされているのだと思った。
 そして、10年後の2001年「南京」へ行った。長江の虐殺現場で手を合わせた時、突然、目の中が真っ赤になり、ハチ割れる様な頭痛に襲われた。そして、「ウーウー」と唸る様な声に支配された。あまりの痛さにその場を離れた。すると、ウソの様に痛みが失くなったのだ。他の現場でも同じ事がおこった。
 この時、私は「南京大虐殺」と向き合わねば…と、思った。いや、向き合わされたのだと思う。
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告白 横井量子(かずこ)〔本名 渡辺量子〕

 私は1946年に生まれた。父は1937年、近所の目黒の大橋の「連隊」に兵士の日用雑貨を納める商いを本格的に始めた。大好きだった父の写真の中で一枚だけ嫌いな写真があった。戦争中に儲けていた頃の写真…父は大ロ開けて笑っている!!…「アッ!」と思った。父が売った品物を身につけて兵士達はどこへ行ったのだろう…? 中国、アジア、沖縄、他には考えられない!!
 「今頃、戦争に敗けなんだら…楽して、儲けて…」、子供の頃に聞いた父の言葉を何回も言ってみた…思いもしなかった事が頭に浮かぷ…父にとって、あの戦争は「いい思い」をさせてくれていた…ものだったのでは…?…思ってもいなかった戦争中の父の姿…と、写真が一致した。
 兄嫁さん達はロをそろえて言う「おとうさんは仏様の様な人だった…」…と…。けれど、私の愛する父は、軍人より重い罪を犯していたと思う。
 何故なら、父達「御用商人」は人にやらせて「お金」だけ入る…のだから。
 そして、私はとうとう、作品づくりの為に読んでいた本の中で知った…!!
 父の商い先の「目黒輜重(しちょう)連隊」が南京へ出兵していたのだ…!!
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ニューヨーク便り 〜
南京大虐殺受難記念同胞連合会 ケビン チャン

 ニューヨークでの公演(2007年12月8日)が成功に終わった。
 観衆の中には、"南京大虐殺"の歴史を背負いながら生きてきた年配の中国人もいれば、知識としてしか知らない若い人達も、その歴史について全く知らないアメリカ生まれの世代も、そして関心をもって見にきてくれたアメリカ人も、日系のアメリカ人もいました。終わった後、横井・渡辺両氏と抱擁し、熱い涙を流した人たちもいました。
 その晩、感動のあまり一晩泣いたと翌日話してくれた若い中国人留学生もいました。実は人間同士の心の交流と感動を伝える素朴な感情やいたわりがこうも簡単にできるのだと感じられたのは初めてでした。
 中国文化に少しでも染められた人ならわかると思いますが、中国文化を背景に持っている人たちは、アメリカ人であろうと、華僑であろうと、はたまた中国本土の人たちも又しかり、歴史に関しては、広い心を持ち、"忘れないが、許す心の準備"はいつもできていると思っている人たちが多いはずなのです。しかし、そうならずにいつも彼らを苛立たせ、"怒り胸中に満ちる"心境にならざるを得なくさせてきたのはほかならぬ日本政府や保守派の多くの人たちでした。渡辺・横井両氏のしているのはまさにその一部の日本人にできなかったこと、そして多くの日本人が本当はしたかったこと。それをお二人は正直に、素朴に、感動的に、そして単純にしてくれたのでした。ありがとう!!
◇ 同じく戦争の苦難を被った日本人の計り知れないほどの哀しみ、苦しみをこれほどはっきりと感じたことは今日はじめてです。逝くなった人々の魂がきっと癒され、きっと暖かい眼差しでみつめていることでしょう。わたしは生涯、今日の情景を忘れることはないでしょう。そして中国の人々に必ず伝えます。本当にありがとう。(日本在住20年の中国人、大学教授、40歳代婦人) ◇ 心の深い、深いところに響く作品。こころより御礼申し上げます。日本人のすべてが、そして世界の人たちに見てもらいたいと願います。絶望的と思える日本の現状の中で、深く強く希望を持ちます。それは力だと思います。ありがとうございました。(70歳男性)
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お問い合わせ
下町上演実行委員会
nankin@e-nekoya.com

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